2022-05-15 誰かの人生。 その人は屋久島の出身だった。 詳しい経歴は知らない。 兄妹はいるが徐々に疎遠になっていった。 同世代の男性と結婚し、子供はおらず二人で長く一緒に暮らした。 夫は定年退職後は駅前のホテルで清掃をしていた。 夫は10年ほど前に他界し、その後は一人暮らしだった。 家は築40年の居酒屋の2階にある風呂なしの部屋。 暮らしは慎ましく、たまの銭湯と妹との電話が楽しみだった。 妹とは仲が良く、大阪から妹が遊びに来たり、お互いに食べ物を送りあっていた。